認知症の方へのタブレットやパソコンのサポートの注意点や4つのアドバイス

■認知症の方へのタブレットやパソコンのサポートの注意点や方法

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老人ホームの高齢者にとって、タブレットやスマホ、パソコンはどのように感じるか考えてみてほしい。今まで使った事のない機器なので、使った事により気持ちを不安にさせたり、トラブルの原因になることもある。

タブレットを高齢者と一緒に利用する事により、好きな歌手の動画を一緒に見たり懐かしい故郷の情報を一緒に見たりと必ずしも、デメリットばかりではない。有意義な余暇生活を過ごす高齢者にとってパソコンやスマホ、タブレットを一緒に利用して少しずつ操作を覚えたり楽しむことにより充実した日常生活を送れるのだと思う。もちろんその点をどのように感じるかは、施設側の考え方や、利用者や家族等様々。

有意義な余暇生活を過ごせるように多種多様なアクティビティーの一つに、タブレットやパソコン、スマホがあると良いと思う。

1、タブレットを用いる方法

サポートするスタッフは使い慣れたタブレット(例えばiPad)で利用者に説明やサポートをする。
基本的な操作は全てスタッフが行い、タブレットをコミュニケーションツールの一部として考える。
利用者本人がいきなり操作をしたりすると混乱したり、トラブルの原因になる事があるので気をつける。

2、タブレットの活用

動画サービスの閲覧は人気がある。私がよく実践で使うのは「好きな歌手は?」と聞く。
反応が薄ければ、有名な演歌歌手等をチョイスしてタブレットを全画面表示にして利用者に見ていただく。
普段見ているテレビは一方的な放送だが、自分で操作して自発的に見る動画は高齢者にとって非日常的な体験になる。
歌が好きな人にとって好きな時に好きな演歌歌手の歌が聴けるだけでも楽しいのではないでしょうか?

好事例としては、お客様の好きな演歌歌手の動画を再生した時に一緒に歌ってくれた。
歌うことにより、ストレスの解消にもつながるし、コミュニケーションにもなる。
普段出来ないような、楽しい特別な時間をタブレットを通して得られたのだと思う。

■その他のアプリの利用

地図アプリ。私たちから見るとただ地図を見るだけのアプリなのだが、高齢者にとって地図を見て色々な想像をするのは、閉鎖空間の中で共同生活をする中で、ちょっとした旅行気分を味わえるのではないでしょうか?
最近では、航空写真や3D映像も表示できるので、後楽園や岡山城の3D映像は非常に喜ばれた。

(4/17追記)

カラオケアプリも非常に喜ばれる。施設のカラオケルームを利用するのであれば、マイクの取り合いになったりスタッフ常駐する必要があるが、タブレットでのカラオケであれば、画面を見て歌を歌うだけなので、手軽に利用が出来る。本来歌をみんなで歌うだけでも楽しいものだ。

■将棋アプリも好印象

趣味の将棋をお客様自身で操作してゲームをプレイして頂いた。
今までしたことがないような体験だが、操作を少し教えると思いの外抵抗なく使えるようになった。
私たちの先入観で、「これはダメかな・・」と決め付けるのではなく、一緒にやってみようか!という姿勢が大切。

3、タブレットの種類と端末

たくさんのタブレットがあるが、おすすめの機種を紹介する。
一つ目は、アップルのiPad。こちらは、LTEモデルがおすすめ。シムフリータイプをアップルストアで購入し、低価格のシムを挿入し利用する。
岡山メディアサポートでは、タブレットの初期設定から、お客様にあった使い勝手のよいカスタマイズをそれぞれのお客様にしている。
こちらの10インチのモデルは、基本的には室内で座って利用するタイプ。字も大きいので、見やすいし操作性も優れている。
アップルのタブレットのメリットは、何と言っても安定して動作する(サクサク動く)のとトラブルが少ない事。アップルストアで公開されているアプリも完成度の高いアプリばかりで、トラブルが少なく利用しやすい。

2つ目のおすすめ、Googleのアンドロイド搭載のタブレット、ネクサスシリーズ。
こちらは、余計なアプリやキャリアカスタマイズがされていないので、おすすめ。また、初期状態からのカスタマイズやセットアップも容易で、簡単に使える状態になる。一番のメリットは値段が安い事。ネクサス7であれば、3〜4万円前後と、シムフリータブレットの中では比較的に安く高性能。

シムフリーを利用することにより、場所を選ばずどこでも利用可能になるので、ネット環境がない施設でも直ぐに利用ができる。
また、ネクサス7は7インチタブレットということもあり、非常に携帯性に優れている。
比較的元気な高齢者が多い、高齢者専用住宅や、有料老人ホームの入居者におすすめ。
認知症ではない利用者で、やる気さえあれば1〜3ヶ月で使いこなせるようになったという実例がある。

ビデオ通話の機能もあるので、便利に使って家族とのコミュニケーションに役立ててほしい。

4、まとめ

今回は、高齢者におけるタブレット等の利用について実際にあった実例をもとに考えてみた。
利用者の認知の具合や、状態により状況は様々だが、有意義な日常が送れるようになるキッカケとして便利にタブレットを使って頂ければと思う。
一番大切なのは、タブレットに詳しいスタッフや職員と一緒に楽しんでサポートする事。
日々の生活の中で個人にそこまでの時間を割くのは難しいかもしれないが、お客様、利用者様にとっては1日1日が大切な人生であることには違いないので、興味のある利用者様やお客様にタブレットやスマホ、パソコンの利用の提案をしてみると良いと思います。

 

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